高齢者のメンタルケアの知識が介護士に必須

介護士に求められているのは介護を必要とする人の身体をうまく支えたり、動かしたり、リハビリをさせたりするための知識が主なものでした。生活介助も担当するため、掃除や洗濯、お風呂や食事などで気を遣うべき点も押さえておく必要があります。ただ、身体介護を中心とする知識があれば十分という時代ではなくなりました。

高齢者が心の病気を患うケースが増えてきたため、日常的に接している介護士がメンタルケアをする必要性が高まったからです。入所した利用者の場合には1日中、通所の場合でも平日は半日以上を介護施設で過ごします。その間に十分なメンタルケアをしていかなければ前向きに生きる力が芽生えないと考えられています。高齢者のメンタルケアの知識を身につけると介護士は一人前と言われるようになっているのが現状です。心身のケアを同時に行える現場としての介護施設が重視されていて、介護士だけでなく看護師や心理カウンセラーなども雇用している施設も増えてきています。このような専門のスタッフを用意している施設でも、普段は高齢者と接するのは介護士なので、介護士自身にもメンタルケアの知識が求められるのが一般的です。

ただ、うつ病などの深刻な病気になるリスクが高いことから、介護士が完璧なケアをすることは困難なのも事実です。メンタル面の状況が思わしくないときには速やかに精神科や心療内科の医師を呼んだり、通院を促したりすることも重要視されています。介護士としてメンタルケアの知識を習得したい方は、まず「高齢者のメンタルケア~老人性うつを知る~」のサイトに目を通しておくこと良いかもしれません。